すっぽこ研究所通信 5/18号

すっぽこってますかぁ!
(イェ〜イ!)

本日の通信は、これまで浮かび上がってきた
「すっぽこ」疑問を整理してみました。
加えて、「すっぽこ」は、「し」っぽこと呼ばれた時点で、魅力半減。
「すっぽこうどん」は微妙 …といった内容です。
a主任研究員から、仕事の間隙をぬったミニ報告もあり。
 
 

■すっぽこファミリー 〜呼称のバリエーションと魅力〜

まずは、その呼ばれ方を整理してみる。

・「すっぽこ」:竹田食堂、村形屋
・「しっぽこ」:羽前屋、品川屋
・「すっぽこうどん」:寿屋本店 [new]

3つ目の新たな「すっぽこうどん」情報が、a主任研究員の調査結果の本日分である。その前に「報告に“アホ”って突っ込んでもらって、たまらなく嬉しかった♪」とのメールが届いていた。やっぱり、アホです。。。

さて、こうやって並べてみると「すっぽこ」という呼称の偉大さが際立つ。たとえば「しっぽこ」なら、長崎卓袱(しっぽく)あるいは、讃岐しっぽくうどんを、易々とイメージさせてしまう。
3番目の「すっぽこうどん」では、「うどんなんだ〜」と正体バレバレである。「“すっぽこ”だけじゃ分かんないよね」といった、店主の思いやりは伝わってくるが、もし、最初に出会った呼称が「しっぽく」や「すっぽこうどん」だったら、不思議さのインパクトは「すっぽこ」単体の半分以下だったろうと確信する。

先の通信の中で、a主任研究員が「聞き取り方の違い」と報告していたが、同じものを違う呼び方で呼ぶという現象は、確かに異国語を日本語化する時によく見られる。また、「す」と「し」の違いは、特に東北においてはほとんどないと言ってもいいだろう。しかしそれはあくまでも口語の場合であって、「ずすん」と話していても書く時は「じしん」とするのが普通だし、ましてや同市内の七日町、薬師町、旅篭町、相生町(上記5店舗の所在地)といった隣り合わせの町のそば屋で、メニュー表記が3種類もあるというのはちょっと異常な気がしている。
それ以上に、市内でもこの4町のエリアにしか「すっぽこ(しっぽこ)」を出す店がないとしたら、さらに異常だ。これは、今後の調査を待つことにしよう。

なんにしても、疑問が次々と「点」状に浮かび上がってくるだけで、一向にその解答(のための情報)が得られていない。
引き続き、研究員・特派員の活動に期待すると同時に、みなさんからの情報を切にお願いしたいと思う。

参考サイト:「羽前屋」/「い〜山形どっとこむ:TOP>お食事>そば(寿屋本店)」

■すっぽこの謎と疑問点

以下に整理したものを列記する。

1)すっぽこは、長崎しっぽく料理から来たのか?
2)讃岐しっぽくうどんが北に伝播し、すっぽこになったのか?
3)では、長崎しっぽく料理と讃岐しっぽくうどんは関係があるのか?
4)汁かけうどん(讃岐)→煮込みうどん(朝日町:祖母の証言)→あんかけうどん(山形市:現在のメニュー)の変化の経緯と時代や時期は?
5)その伝播のルートは?(まさか、上方から舟運で?!)
6)同様に、江戸時代にすでにあった“しっぽくそば”の位置づけは?
7)家庭料理(朝日町:祖母の証言)から姿を消したのはいつ頃か?
8)また、それはなぜか?
9)さらに、なぜ外食文化として残ったのか?
10)山形市内のごく狭い範囲でしか見られないのはなぜか?
11)しかも、近場にありながら各店でメニュー名を統一しなかったのには理由があるのか?

ふーっ、現時点ではこんなところだろうか。先にも書いたが、研究員および特派員の調査報告はもちろん…

みなさんからの情報提供をすっぽこお待ちしています。