大井沢温泉「湯ったり館」

〈Past Onsen File:2004.11〉

ここに温泉があったら…と思っていたら、出来た。
全国から渓流釣りファンを集め、初のキャッチ&リリースを
ルール化した区間を設けたことでも知られる大井沢。
自然環境の点でもこれを活かした地域づくりの意味でも、
月山と朝日に抱かれたとても魅力的なエリアで、
都会からセカンドライフを送ろうと移住してくる方もいるほどだ。
大井沢に温泉、鬼に金棒といったところか。

 

温泉施設は「湯ったり館」と名付けられ、
民間活動支援施設「もくもく交流館」が併設されている。
館内は地元西山杉がふんだんに使われていて、居心地がいい。
浴室への入り口もセンスのよさが感じられる。

 

脱衣所も清潔感があり広々としていて、
浴室も同様にゆったりとした空間に、大きめの浴槽が、
たっぷりとお湯を湛えている。



で、その泉質はというと、これが、ものすごい。
入ってみての印象はクセがなく、あっさりサッパリとした感じがするのだが、
なんと蒸発残留物、11,590もある。つまり「濃い」ということ。
(ちなみに蔵王温泉で2,000ちょっとだ!)

後で温泉成分表の写真を見ていて知ったのだが、
泉質分析のための採水位置が、
他の温泉のほとんどは源泉の湧出口なのに対し、
「温泉館浴室注湯口」とあった。これは画期的!
(源泉名は「大井沢道智源泉)
浴槽には、成分表の温泉そのものが満たされていることになる。
新しい施設はみんなそうなのか、これから注意してみてみようと思う。
ただし、源泉温度が38.2℃、
供用場所での温度が49.6℃とあるので、加熱はしているし、
循環と掛け流しの併用かもしれないので、次回確認してきたい。

■大井沢温泉「湯ったり館」
山形県西川町大字大井沢1177
0237-77-3536
ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(含芒硝食塩泉)
大人300円・小学生100円
4〜11月:7時〜21時(休:第3火)
12〜3月:8時〜19時(休:火)

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