すっぽこ通信 6/16号

仕事にかまけて、すっぽこご無沙汰のすっぽこ所長です。
密かに活動はしてるんですよ。
ラーメン食べるにも最近は「そば屋」狙いだし(笑)

調査研究は、飛び道具(ネット情報)が出尽くした感じで、
今後はフィールドワークが不可欠。
よって、地道&地味な活動にならざるを得ませんが、
逆に言えば、これからが本番。
研究員・特派員諸君、心して日々過ごすように、コホン。

さて久しぶりの通信は、
定例a主任研究員の日報に加え
Jの営業さんからの貴重な情報をお知らせします。
乞うご期待!

おっと、その前に。
a主任の日報の前には、必ず何か一文が添えられています。

今回はこんな感じ。

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ある営業の方に
「とっても忙しいはずの二人(所長・a主任)が、
どうしてそんなにたくさん、通信を発行出来るんですか〜」
と言われました(笑)。

だって・・・、仕事じゃないと、
とってもすらすら書けちゃうんだもーん(爆)

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僕の場合、ブログ全部がこれに当たります(笑)

では、通信をお楽しみください。
 
 

< 日報 >  *すっぽこ研究所 a主任研究員

前回提出した内容が、所長より「薄い」との 
指摘がありましたので、今回はがんばってみました。

ふと気がついたのですが、
すっぽこ研究所に勤務する現在のスタッフは、
所長、a主任、へっぽこ研究員、人猫さん、
テモヤンさん、山オヤジさんの6名でしょうか?

となると、 
山形の店主で構成される(予定の)「山形すっぽこ組合」と
われらが「すっぽこ研究所チーム」による
モーニングバレーボールも可能になりますね〜。

なぜ、私がここまでバレーボールにこだわるかといえば・・・、

山形には、カーエレクトロニクスの分野で躍進を続ける
『東北パイオニア』が率いる、
『パイオニア・レッドウィングス』
という素晴らしいチームがあるからで〜す(^0^)v

すっぽこバレーボールチーム結成の際には、
パイオニア・レッドウィングスの監督ならびコーチ陣から、
ぜひとも名誉顧問になっていただきたい!

奇しくも今、テレビでは
上戸彩ちゃんが演じる「アタックNo1」もオンエアー中。
 http://www.tv-asahi.co.jp/no1/

ひょっとすると、すっぽこバレーボールチームの中から 

「すっぽこアタッーク!」とか「すっぽこレシーーブ!」

といった秘技が誕生し、それが脚本家の目にとまった日にゃ、
ドラマで採用されることだってあるかもしれません。

そしてもう一つ、数々の優勝成績を残し、
日本代表選手が所属する「東レアローズ」の本拠地は、
「のっぺいうどん」の名産地、
山形ともゆかりの深い、近江商人のふるさと滋賀県です!

あ〜、早く親善試合をしてみたい!

そんなことを考えていると、
コーフンしちゃって眠れなくなりそうですが、
お肌に悪いので、オルゴールでも聞きながら就寝したいと思います。

 (・・・内容が濃いというより、ただ長いだけだったかも・・・・)


【所長所感】

■すっぽこバレー団

まず最初に、日報の最後のカッコ書きに深くうなづく所長である。さて、a主任研究員の意図としては、「バレーボールが出来ればいい」というあたりに主眼があると思われる。そんなにバレーボールが好きだとは知らなかった。意外である。

その意外さはともかく、人猫さんについては未確認だが、みんな背がそれほど大きくない。テモヤンさんはジャンプできるか疑問であるし、へっぽこ研究員にスポーツする元気があるとは思えない(チャリで脚力は鍛えられているかも)。山オヤジさんは靭帯損傷歴があるうえに高齢である(その割に元気過ぎるが…)。勝利のイメージが全く沸いてこないのだが。

もちろん「親善試合」であるから勝つことが目的ではないのだろうが、親善試合ほど、勝つと嬉しいものもない。ここは、「すっぽこアタック」および「すっぽこレシーブ」の早期開発が必須であるとともに、「パイオニア・レッドウイングス」を勇退された斎藤真由美さんを、ぜひ、「すっぽこバレー団」に迎えたいところだ。

関係ない話しだが…というか、この話題自体カンケイない気もするが…どうして、「パイオニア・レッドウイングス」の頭に「東北」を付けないのだろう?「東北楽天イーグルス」の例もある。「東北」を冠にすることで、“おらがチーム”という意識をもっとハッキリ持つことができるし、全国に「東北」のグッドイメージを与える絶好のものだ。ぜひ、関係諸氏にご検討いただきたいと思う。
 
 
話しがそれてしまったが(ずーーっとそれっ放しなのは誰のせいだ?)、
次は「まともな」情報であるので、ご安心を。

■山形市内の家庭で、“あんかけ”すっぽこが!?

某企業での合同打ち合わせがあった時、正確には打ち合わせの後、駐車場で「お疲れさまでした」のスモーキングタイム。相変わらず「すっぽこ」について、打ち合わせ以上に熱弁をふるっていた所長。すると、Jの営業くんがふと、「妻の母が家で食べてたと言ってました」とポロリ。なにー!なんでそれを早く言わないっ?!と、詳細な調査を要請した。
以下はその結果である。

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本日はお世話様でございました。妻方の母(59才)より得た情報です。山形市小姓町の実家にて、10歳ごろ「すっぷく」という呼び名で家庭で冬に食べていたそうです。「あんかけうどん」で材料はねぎ、油揚げくらいだったと記憶しているそうです。現在の「ひっぱり」的存在として、母の父親が作ってくれていたそうですが、こどもは嫌いだったそうです。 あんかけなのは熱さを逃がさないためと聞きました。 
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これを受け、さらに追加でいくつかの質問を投げ掛け、追加聞き取りを依頼した。

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母上のお母さんが作ることはなかったのか?

→作ったことがありましたっ!ただ、具体的聞き取りが難しいようです。

いつぐらいから「食べなくなった」のか?

→さだかではないようです。すでに当時10歳前後の時には進んで食していなかったとのことですが。

うどんは「ひっぱり」系か?「玉うどん」系だったか?
(確認)食べていた「すっぷく」は、ドンブリに茹であげたうどん(つゆナシ)+あんかけ、か?

→「ひっぱり」系になります。
(後日訂正:うどんはひっぱり系ではなく、生麺を使用しての玉うどん系でしたっ。)

また、家庭での作り方は下記のようでした。
1.つゆ(汁)をつくる。(家族分の分量で)
2.乾麺をつゆにいれて茹でる。
3.最後に、片栗粉を事前にとかしたものを鍋に入れてとろみをつける。(具は油揚げ、ねぎ)
4.みんなで丼にとりわけて食べる。
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うーむ、実に素晴らしい報告である。初めに書いたようにこのような地道なフィールドワークこそが「すっぽこ」に、時代をこえたスッポコ、あ…違う、スポットライトを当てるのだ。

■すっぽこの「あんかけ化」は山形市で起きた?

これで、山形市内の家庭で、“あんかけ”のすっぽこ(すっぷく)が作られ、食べられていたことが明らかになった。実は他にも同市内で同じような証言を得ているので、この事実に間違いないだろう。かねてからの100歳になる祖母の証言や、すっぽこ通信 5/27号で紹介したSくんの証言は、それぞれ朝日町・尾花沢市でのものだが、こちらは「あんかけ」ではなかった。

すると、すっぽこは、山形市内であんかけ化したとも考えられる。これが、当たりなら、(あんかけ)すっぽこメニューが、山形のしかも旧市内の店にのみ残っている理由も説明がつくだろう。

■女人禁制。「すっぽこ」は男の料理?

もう一つ、注目すべき点は、今回のJの営業くん、Sくんの証言から、すっぽこにおける「おじいちゃん」の役割が強烈な印象をもって浮かび上がってくる。「母上の母が作ることもあった」ようだが、それはたまたまその時の事情によるもので、基本は男の料理だった。これは何を意味しているのだろう?

すっぽこに汁をかける儀式を取り仕切っていたSくんのおじいちゃん、調理そのものを司っていたJの営業くんの奥さんのお母さんのお父さん(ややこしい…「のみのピコ」みたいだ 笑)。どちらも家族の「長」としての威厳めいたものが、すっぽこに重なっている気がしてならない。

ならば、すっぽこ衰退の歴史とは、すなわち男の威厳の衰退の歴史なのではないか!

■山形の冬のうどん料理の光と影

ここで衝撃的な事実に気が付く。まず、家庭ですっぽこが食べられていた時代、冬の昼食メニューの双璧をなしていたのは、「すっぽこ」と「ひっぱり」(所長は「ひきずり」と呼ぶ)であったことだ。そして、もう一つは、その一方の「ひっぱり」が、山形の名物家庭料理として今も燦然と輝いているのに対し、片や「すっぽこ」は影も形もなくなっているということだ。

その原因はどこにあるのだろう?いくつかの証言から、思い当たるのは…いや、そうは考えたくない、そうあっってほしくないと激しく願うのだが…「おいしくなかった…」ということである。ガーーーーーン!である。しかし、所長個人的には、その調理方法の違いに原因を求めたい。

なぜなら、「ひっぱり」は調理も茹でるだけと超簡単なのに対し、「すっぽこ」は具を入れた「くずあんかけ」をわざわざ作る必要がある。忙しい昼時。サッと済ませたい昼食に手間暇がかかるというのは、最大のデメリットであり、この点において「ひっぱり」に大きなアドバンテージがある。

男の威厳の衰退、スピード優先の経済社会の到来、簡単・便利だけが安易に重宝される時代性。そして「おいしくない…」こと(否定したい!)。これらが、山形の冬のうどん食の文化に、くっきりとした光と影を作ってしまったのかもしれない。

文化とは「手間暇」だと、所長は強く思う。
 
 
すっぽこ研究所では、引き続き「すっぽこ」情報をお待ちしています。