中国記{鉛色の川}

バスクリンのお堀に続き、今度は逆に色のない川。工場地帯にあえて探したのではなく、街の真ん中にある。



川というより大きなドブと言った方がいいです、これ。落ちたら確実に命に影響がありそう。匂いもすごく、川にかかった橋を渡るときは目がチカチカ、鼻が曲がりそうになります。
かつて日本にもこんな川があったなぁ、近くの側溝からもこんな臭いがしたなぁ…とノスタルジーをかき立てられる暇も無く、強烈な悪臭で現実に引き戻されるという具合。

で、驚くのは(驚いてばっかりです)そのたもとには屋台が並んでいて、どう考えても、使った器などは、その川の水で洗っている模様。焼きビーフンとか、すごく美味しく見えるんですが、「食べてみたいなぁ」なんて言ったら、「ダメです、とんでもないっ!」と、羽交い締めしてでも止められそうな勢いで一喝(一笑?)されました。

そのへんをそぞろ歩くと、屋台以外にも飲食店がたくさん軒を並べていますが、ここもすぐ裏は例のバスクリンですしねぇ(笑)そういや、自分で食べるのか客に出すのかわからないアヤシイ魚や食材が店先にぶら下がってました。
それと、中国の人ってゴミをそのへんに捨てる。ゴミ箱はそこかしこに設置されているんですよ。でも、「ゴミはゴミ箱に」という考えがない。無用の長物ですね。なので朝のうちは歩道もきれいだけど、昼過ぎからどんどんゴミが増えていく。「俺がゴミ捨てなきゃ、掃除する人の仕事がなくなっちゃうだろー」。あ、いえ、聞いたわけじゃありませんが、絶対そう思ってると思います。

なかには店内の椅子がすべて籐のブランコという、ちょっと凝った店もありました。
テレビなどで目にする、包丁でそぎ切った麺をそのままスープの中に落とし入れる食べ物。あれ、「米粉」(なんと読むかは知らない)と言うらしいんですが、メニューを見るとイチバン安いのが2元。1元が約14、5円なので、30円。もし、命と引き換えにするなら、安過ぎますかねぇ(笑)