百目鬼温泉

昨年12月、西部工業団地に隣接する
本沢地区にオープンした注目の百目鬼温泉。


「百目鬼」と書いて「どめき」と読む。
川の水の音、瀬音を意味し、
“どよめき”から転じた言葉らしいが、
なぜ妖怪のような漢字が当てられたのかは不明だ。

田畑の真ん中にあり、日帰り温泉施設というより、
村の公民館か集会所といった素朴な風情。
駐車場も舗装されず砂利のままだし、
誘客のための飾りモノや演出は皆無。

2001年に農業用の井戸水を掘削中に湧き出した温泉で、
地区の住民の努力でようやくオープンにこぎ着けたそうだ。
運営もスタッフもすべて地区民でまかなわれる。
玄関には野菜や果物がささやかに直販されていたりと、
言うなれば「農家レストラン」ならぬ
「農家ホットスパ」である。


脱衣カゴを入れるスペースには何気に、
菅笠が詰め込んであった。
天神の湯などと同じように、雨の日、
露天風呂を利用する時に使っていいんだろうな。

施設内も、お風呂も、必要最低限の設備があるだけ。
華美な装飾は一切ない。
が、それがとても好印象なのだ。

温泉施設で一番大切なのは、
いうまでもなく温泉の泉質とその運用の仕方だと
僕は思っている。


浴室の内装は木、カラン数は8。
内風呂よりも大きな湯船を備えた露天風呂。
実に気持ちが良く清々しい。

さて、そのお湯は、とろりと灰濁した濃厚な食塩泉で、
口に含むとかなりしょっぱい。
典型的なあったまり湯である。
湯温は源泉が57度、浴槽で43度ぐらいか…。
この新鮮なお湯が、贅沢に掛け流しされている。


露天風呂の湯口からは、内湯以上の湯量が注がれ、
たっぷりとオーバーフローしたお湯が、
床面全体をつねに流れているという具合。
内湯では「ちょっと熱めかな」と思える湯温も、
露天に出るとちょうどいい。
道路に面しているため、目隠しの柵が高く作られ、
湯船に浸かったままでの眺望は望めないものの、
ほてった体を冷やすために立ち上がれば、
田圃の向こうに蔵王連峰が堂々と広がっているのだった。


源泉掛け流し、循環濾過なし、塩素投入なし。

ゆ〜チェリーに続き、お気に入りの温泉がまたひとつ。
こういった温泉が身近にある幸せ♪
山形人でよかったな〜。

今度は、独り占めできるような、
平日の空いた時間に来ようと思うのであった。



■百目鬼(どめき)温泉
泉質:ナトリウム - 塩化物温泉 
山形県山形市百目鬼42-1
023-645-9033
6〜22時(休:第1月曜)
大人:300円
 
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