ラーメン「たけだ食堂」

「いらっしゃいませっ!」



今回は、なんとも懐かしく食欲を誘う
オムライスの絵でお出迎えしてみました。

我が家の近くに「小出」という食堂がある。
ここの中華そばが好きで時々食べにいくのだが、
(あまり身近過ぎてエントリーしてない 笑)
ある日、雑誌のディレクターといっしょの時、
「ここもいいけど、たけだ食堂だな…」とボソリ。

以来気になっていた、たけだ食堂がこちら。

 

やってるんだか休みなんだかわからない風情がグー。
店内に入っても、やっぱりわからない具合がグー(笑)
創業53年の老舗、塵ひとつ落ちていなそうな、
古びているけど清潔なお店には、
主人の仕事への真正直さが感じられます。

かつてデパートがとびきりのお出かけ場所で、
階上にあるレストラン(食堂)のお子様ランチとクリームソーダを前に、
1年に1度だけの王子様になったような気がしたあの頃。

外食だけでも家族にとっては一大イベントで、
デパートに行く時と同じように、小奇麗な服を着せられて、
カルガモの親子よろしく、1列に並んで出かけたものでした。
そしてそれは決まって、共働きだった父母の給料日でした。

このお店も、そんなファミリーのささやかな笑顔を、
いくつもいくつも見てきたのだと…。
それが「ただの食堂」になった今も、常連だけは足繁く通ってくる。

注文を待つ間、ついノスタルジーに浸っておりました。

 
*右は坦々麺

フツーのラーメンです。いえ、敢えて「中華そば」と呼びましょう。
麺は少し茹で方が柔らかめですが、それすらレトロっぽく(笑)
スープも鳥ガラベースに豚が加わった、シンプルなしょう油。
飲み干す最後まで口飽きしない、あっさり素朴な味わいです。
チャーシューはよく煮込まれていてジューシー。



というか、味がどうのこうのと言うよりも、
舌先じゃなく、もっと奥の方でね。

僕がかわいらしかった(今もですが)あの頃、
弟と父母と4人で行った食堂のイメージと、この日、
同じように僕の家族4人で来ているシチュエーションがダブって、
それだけで、もう満足していましたから。

みんなでワクワクしながら出かけた、
あの頃のオヤジの年齢を、僕はとうに超しています。

「ごちそうさまでしたっ!」

■たけだ食堂
山形市七日町3-3-31(花笠通り/千歳館向かい)
023-622-5421
11時〜19時半(休:なし)
ラーメン:500円(大盛り+150円)

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